金峰山
頂上に鎮座する五丈岩は高さが五丈(一丈は約3m)あることから名づけられたといわれる。
近寄れば今にも落ちてきそうな大岩であるが、遠くから見れば山頂から突起したように見え、間違えることはない。金峰山は古くから信仰の対象と成っており、五丈岩を巨大な岩が天から降ってきた祭壇とみなし、「この岩に頼めば、願いが叶えられる」と信じられた。
今回は大弛峠から朝日岳を越え金峰山を目指す。大弛峠の駐車場から道標に従ってアップダウンを繰り返し、朝日峠からは本格的な登りになる。途中に約100m程の岩の堆石帯があり、ここから富士山を望むことが出来る。そしてコメツガの樹林帯をアップダウンを繰り返すと朝日岳に到着する。ここから金峰山のシンボル、五丈岩が見える。
朝日岳を下り、鞍部から登りが続き、ハイマツ帯に入ると視界が開け、サイの河原に到着する。ハイマツといえば、北アルプスでは何度かハイマツの中でライチョウに出会ったが、残念ながらこの山にはライチョウは棲んでいない。岩稜地帯を進めば、大きな岩が重なった金峰山山頂に到着する。山頂の先に特徴的な形の大岩が見え、これが五丈岩である。
登山道にはイワカガミ、ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、コバイケイソウなどの高山植物が見られたが、信州の山に較べかなり少ないようである。五丈岩直下にミヤマコゴメグサが咲いていた。
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